【第117回 2018.08.17】

鳥人間コンテスト応援に駆けつけて

投稿者:森田英一(工学部電子工学科 昭和47年卒、浜松工業会 京滋支部長)

 鳥人間コンテストは大阪の読売テレビが主催して、毎年7月末の土日に滋賀県彦根市の琵琶湖畔(松原水泳場)で行うコンテスト番組で、8月下旬~9月上旬に日本テレビ系列で放映されます。会場が地元となる京滋支部では、10年前から静岡大学ヒコーキ部が出場する時は近隣の支部にも呼びかけて、会員の皆様が参加できるように応援体制を整えてきましたが、出場には書類審査に合格することが必要で、このハードルが年々高くなり、今年8年振りでヒコーキ部の出場が決まりました。

 

 今年41回目を迎えた鳥人間コンテストは、7月28日(土)に滑空機部門が、29日(日)に人力プロペラ機部門が行われる予定でした。猛暑と猛暑の間を縫うようにやって来た台風12号の大いなる影響を受けて、日程が前倒しになり、28日の午前中に滑空機部門を、午後に人力プロペラキ部門を行うことになったようですが、結果は人力プロペラ機部門の4番目がフライトした後、静岡大学ヒコーキ部が5番目のフライトをプラットホームで待っている間に、強風と台風接近を考慮して、それ以降の競技の中止がコンテスト本部から発表されました。

 私たち、応援の者は、「何でフライトさせてくれないんだ!」と無念に思いましたが、やはり今回一番無念なのは、フライト直前でフライト中止となったヒコーキ部部員の皆さんだったと思います。

 

 ここからは、前日の27日(金)と当日の28日(土)の2日にわたり、「鳥人間コンテスト」の会場に行ってきましたが、私がそこで見聞きしたこと、感じたことを述べます。

 

 ヒコーキ部は本部の要請に応じて、27日に予定を早めて機体を運び込み、会場で組み立てて、機体審査を受け、審査終了後は、元どおりに分解して、保管するという一連の作業を行いました。機体が大きく、繊細なだけに、大勢(20名くらい)が力を合わせて一斉に保持しながら、猛暑の中、左右順序よく組み立てるのは時間と根気と体力が要るなと感じました。そして夜間は、機体の傍で、男子部員6名がテントを張って、機体の見張り番を行いました。ご苦労様でした。

 28日は午後のフライトに合わせて、順次部分の組み立てが行われました。「人力プロペラ機部門」が始まり、5番目になったので、機体を順次プラットホーム入口に近づけるように、これも大勢の人力で少しずつ運ぶ様子を見ていました。

 そしてフライトの順番がきて、機体を高さ10mのプラットホームに運び上げるため、スロープを登っていきました。翼が長いので、機体は横向けで運ばれました。プラットホーム上の定位置に添え付けられ、フライトのゴーサインが出るのをしばらく待っていましたが、規定以上の強風が吹き止まず、台風接近もあり、ヒコーキ部のフライトは中止となり、「人力プロペラ機部門」の競技も中止となりました。(「人力プロペラ機部門」のフライト済の4チームの記録は無効となりました。)待っている間、プラットホームに上っていないヒコーキ部員の皆さんは、猛暑の中、テレビの中継本部横の応援スペースでパイロットへの応援を繰り広げていました。

 この後はプラットホームへのスロープを逆向きに降ろす作業が強風の中、始まり、無事降ろした後、機体を分解して、トラックに積み込むという作業が行われました。台風接近で持ち込んだ品々の撤収作業も猛暑と強風の中、並行して進められました。部員全員が一致協力して行われました。

 いずれにしても若い部員の皆さんが、リーダーの部員の指示の元、力を合わせて、一斉に作業を進める様子は感動的でした。

 

 来年もコンテスト会場でヒコーキ部の皆さんと顔を会わせたいと思います。

 最後に皆様の一層のご支援を賜わりますようにお願い申し上げます。


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