静岡大学同窓生によるリレーエッセイ

私は、かって勤務した職場の仲間と年1回の懇親会を続けてきました。しかし、年齢　65～80歳余に渡る10数名のメンバー故、数年前から2年に1度の開催となりました。私を除く皆さんは、いろいろな業績を幾重にも残され、人生経験も豊富であり、人間性も人柄も抜群。そんな会に出席することは、楽しみでもあり、また、生きる元気をいただける絶好の機会でもあります。

さて、昨秋開催された懇親会の席で「お金に換えられない宝とは何だろうか？」ということが話題になりました。そこでは、第1番目に「出会い」、第2番目に「健康」、第3番目に「自己実現」でないだろうかと言うことになりました。

第1番目の「出会い」は、人や物事のいろいろな出会いがあると思います。懇親会出席者のみなさんが、出会いにより自分の人生が変わってきた実感を持っている証だと思いました。しかし、最近、情報を共有すべき学校も、個人情報保護法の取り扱いにより、職員や生徒の住所・名前などの情報もわかりにくい現状があると思います。人の絆や出会いは、名前や住所をベースに広がっていく点もあるのではないかと思う今日この頃です。2番目に大事なのが「健康」。健康でなければが気力が生まれないもの。そのための日ごろの食生活や心身機能の維持のための努力の必要性を感じます。3番目に大事なことは「自己実現」。自己実現することは、自分の感性が揺さぶられたり、あるいは、他人の感性を揺さぶったりすること。それは、筆舌しがたいほどの感動につながるものだと思います。

この「出会い」「健康」「自己実現」を常日ごろ心がけることは、自分自身の人生をさらに豊かにする秘訣ではないだろうかと思います。

ついては、後輩の静大生よ。君たち一人ひとりが、人生の合い言葉に、「出会い」「健康」「自己実現」を心に抱きながら有意義な大学生活を送ってほしいと、切に願っています。