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学長メッセージ

平成24年度入学式式辞

まず始めに、昨年3月11日の東日本大震災でお亡くなりになった方々、いまだご不明の方々、ふるさとを離れて暮らす方々に対し、お悔やみとお見舞いを申し上げます。一日も早い復興を心よりお祈りいたします。

今回の震災で、科学技術のあり方、大学の果たす役割は何なのかが問われ続けています。また、生かされること、生きて勉強できる環境にいることが、どんなに恵まれているのかを感じるとともに、だからこそ使命があるのではないかを思っています。

さて、本日ここに静岡大学入学式を迎えられることを、静岡大学構成員全員を代表しまして、厚く御礼を申し上げます。

平成24年度、学部学生2044人、編入学25人、大学院修士課程576人、修士再入学一人、大学院後期(博士)課程36人、(専門職)教育実践高度化専攻19人、法務研究科8人、の合わせて2709人の新入生をお迎えすることができました。

静岡大学は、「自由啓発・未来創成」をビジョンとしています。静岡大学の元になった前身の学校は、旧制静岡高等学校、浜松高等工業学校、静岡師範学校、静岡県立農学校など、明治から大正にかけて創立していますが、それら各学校では学生の主体性を重んじる教育方針をとっていました。その理念を、現在も発展的に継承しています。

学生の主体性を重んじる教育方針と述べましたが、中学・高校の「生徒」でなく、みなさんは「学生」になったのですから、誰かに何かを言われたからやるというのではなく、自分で課題を見つけ、いろいろなことに、主体的に、積極的にチャレンジしていってください。

ところで、みなさんは、本が好きですか?読書は好きですか?私の専門は情報学ですが、読書が大好きです。特に、中学・高校・大学時代は、多くの本を読みました。

哲学者の木田元(きだげん)さんが『新人生論ノート』という本で、読書について、こんなことを言っています。「近ごろ書店で「あらすじで読む○○」というような題の本を見つけるが、小説のあらすじなんか知っていてもなんにもなりはしない。詩や小説を読むということは、深く感じる力をもった人の書いた作品を読むことによって、その感じ方を追体験し、自分の感じる力を鍛えることではないかと、私は思っている。それには、やはり最初の一行から最後の一行まで読み通さなければいけないのであって、あらすじではすまないのだ」と。

また、こんなことも述べています。「すぐれた本を読み通すことによって私たちは、考えるすべを学び深く感じるすべを学ぶのである。それに比べれば、情報を手に入れるなんてことはなにほどのことでもない。深く考え深く感じることができるようになるためには、訓練が必要である。魂を鍛えるというのはこうした訓練をすることを言うのではないだろうか」。

じっくり考える訓練、深く感じる訓練、魂を鍛える訓練に、大学ほど適した場所はないでしょう。大学という「場」を活用し、大学生活を送ってください。

「Easy Come Easy Go」という言葉を聞いたことがありますでしょうか?有名なグループのアルバムのタイトルにもなっているので、どこかで聞いたことがあるかもしれません。「Easy Come Easy Go」簡単に手に入れたものは簡単になくなるという意味です。「Easy Come Easy Go」簡単に手に入るような知識や学問は、簡単に忘れてしまいます。時間をかけ、苦労して読んだ本、苦労して学んだことがらが、自分のホンモノの力になります。ホンモノの力を得るには、木田元さんのいう「訓練が必要」です。学生時代に、ホンモノの力を獲得して下さい。学生時代にホンモノの力をつけた人は、就活も怖くありません。

大学は、「学び」「集い」「出逢い」「生活し」そして「成長する」「場」です。学生同士の出会い、教職員との出会い、様々な大人との出会い、地域社会との出会い、本との出会い、文化芸術やスポーツとの出会い、さまざまな出会いがあります。

どうぞ、静岡大学という「場」を思う存分、活用してください。私たち教職員も一生懸命サポートします。そして、一緒に、いい大学を、そしていい社会を築いていきましょう。

平成24年4月4日
国立大学法人静岡大学長
伊東 幸宏

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