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学長メッセージ

平成25年度静岡大学学位記授与式告辞(静岡)

ただ今、学部1218名、大学院修士課程218名、専門職学位課程の教職修士19名、大学院博士後期課程12名、そして専門職学位課程の法務博士 5名の方々に、それぞれ学位記を授与致しました。 
昨日の浜松キャンパスでの卒業・修了を合わせると、学部1892名、大学院修士課程527名、大学院博士後期課程24名、専門職学位課程24名の、合計2467名の方々に学位記を授与致しました。

卒業生、修了生の皆様方、ご卒業おめでとうございます。 ここに、静岡大学教職員を代表して、お祝いを申し上げます。卒業生・修了生の今日のこの日を心待ちにしてこられた、ご家族・保護者の皆様方には、心よりお祝い申し上げます。 おめでとうございます。
ご多忙にも関わらず、授与式にご臨席をたまわりました方々に、厚く御礼を申し上げます。有難うございます。

 さて、私は、大学の卒業研究で「自然言語処理」という学問に出会い、以来この分野にテーマを定めて研究を続けてきました。「自然言語処理」とは、人間が自由にことばを操るようにコンピュータに言語を理解したり、生成したりする能力を持たせることを目指すものです。

この学問を通して、多くの異分野の方々と出会い、影響を受けてきました。私自身は情報工学、コンピュータ・サイエンスをベースとする工学畑の人間ですが、「ことば」を研究対象とするため、言語学の知識を求め、多くの言語学者と知り合いました。また、認知科学者とも盛んに議論しました。それらの言語学者、認知科学者の中には、喧嘩別れしたままのような人もいますが、共同で研究を進めて共著の論文を仕上げるに至った人もいます。

いずれにせよ、ことばに関心を持ち、それぞれの立場からことばに関する問題について考えてきた人たちとの出会いが、自分自身の地平を広げ、高い次元から物事を考えるきっかけを与えてくれました。仲間内で常識として当然のように前提としていた事柄が異分野の人には奇異な盲信に写り、改めて突き詰めて議論してみると、ある条件のもとでのみ正しいが、別の条件下では修正が必要であることが分かるなど、いわゆる「目から鱗」のような経験を何度か味わいました。

 しかしながら、異分野の人々と徹底的に議論するということは、そうたやすいことではありません。最初はお互い何を言っているのかさっぱり分からないのです。同じ単語でも実は分野のスラング的な要素があって意味合いが異なっており、でも、そのことに気づかずにその単語を使って議論していたため、何度やりあってもすれ違いのままということもありました。また、すれ違いの議論の中での何気ない一言が相手のプライドを傷つけてしまうことも起こりがちです。時間をかけて丁寧に、互いに尊敬の念をもって、論点を紐解いてゆく覚悟が必要です。

 それでも異分野と融合して次元を高めていくことが、21世紀の複雑な問題を解決していくためには不可欠だと思っています。今、人類に突きつけられている問題の多くは、狭い領域の専門家だけが集まって知恵を絞っても、解決できるものではないのではないでしょうか。また、単に複数分野の人間を集めるだけでも駄目です。集まった人間が、プロ意識をもちつつ、時に自分の常識をも疑ってかかる謙虚さと、互いの考えを徹底的にロジカルに伝えあうコミュニケーション能力をもち、目的を共有して事に当たることが重要です。

 皆さんが、これから活躍する社会は、まさに異分野の人と協働する場です。前を向いて、恐れずに大いに議論もし、目的を共有してチームで活躍していってほしいと願っています。様々な人と手を携えて知識や知恵を出し合い、変化を恐れず、前向きに少しでも社会がよくなるように実践し、活躍していただきたいと願っています。

静岡大学はみなさんの出身校・母校であると同時に、こころの拠り所としての「故郷(ふるさと)」でもありたいと思っています。「故郷(ふるさと)」を思う気持ちで、これからもずっと静岡大学を想っていただけると、幸いです。

みなさんの今後の活躍を期待しております。

これをもちまして、静岡大学長としての、平成25年度学位記授与式の告辞と致します。

平成26年3月23日
国立大学法人静岡大学長
伊東 幸宏

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