キャピラリーDNAシーケンサー:CEQ8000 (ベックマン・コールター)
設置場所:遺伝子実験施設3階大型機器室1
機器類利用料(半期):4,000円(学内)
本機は8本のキャピラリーを装備したキャピラリータイプのDNAシーケンサーである。8本タイプのキャピラリーアレイは96ウエルプレートフォーマットに最も有効であり、コストパフォーマンスとスループットのバランスに優れている。シーケンス原理にはダイターミネーター法を使用しており、4種類の蛍光色素で標識されたサンプルを1本のキャピラリーに泳動する。それぞれの蛍光は4つのスペクトルチャンネルにて検出され、得られた生データから解析処理によって塩基配列が決定される。8本のキャピラリーは長さ33cmであり、1回の泳動で決定できる塩基配列は500~600塩基となっている。1回の泳動で8サンプル解析でき、その泳動時間は約100分である。96ウエルプレートにサンプルをセットすることにより、連続して最大96サンプル(=12回泳動)を解析することが可能である。煩雑なキャピラリーアレイの取り付け、取り外しは施設で行っており、誰にでも簡単に使用することができる。
【仕様】
検出方法:レーザー誘導蛍光法
データ解析用パソコン:Windows NT、解析ソフト:CEQシーケシングソフトウェア
記録メディア:フロッピーディスク、MO、CD-R、CD-RW
出力:インクジェットカラープリンター
【使用上の注意】
・使用後は備え付けの使用記録簿に必要時項をご記入下さい。使用記録簿には全体の利用状況としてゲルの使用時間やキャピラリーの使用run回数を記入する用紙と研究室ごとに使用レーン数とその累積を記入する用紙がありますので、どちらもご記入下さい。
・機器の使用に際しては、キャピラリーやゲル等のランニングコストを受益者に負担していただきます。ランニングコストは1run(8サンプル)あたり2,500円です。8サンプル以下の場合でもランニングコストは変わりませんのでご注意下さい。さらに、新しくサンプルプレートを使用した場合には1枚1,000円、バッファープレートを使用した場合には1枚300円がかかります。(上記の金額は平成16年4月現在のものです。使用状況等により変更する場合がありますのでご了承下さい。)
・キャピラリーアレイの取り付け、取り外しは長期の休み以外は施設で行いますので、使用後はそのままにしておいて下さい。万一自分でキャピラリーの交換を行うことになった場合には、15分以内に行って下さい。時間がかかるとキャピラリーの内壁が乾燥してシーケンスデータに悪影響を及ぼします。
・ゲルは泳動後、速やかに取り外して乾燥しないようにキャップをして、4℃で保存して下さい。泳動が終了したにもかかわらず、ゲルを放置することがないようにして下さい。
・キャピラリー装着時はキャピラリー先端の乾燥を防ぐためにウェッティングトレイにMilli-Q水を入れておいて下さい。
・ゲルを外しているときはゲルラインの乾燥を防ぐためにゲルのダミープラグを装着して下さい。
・泳動条件(メソッド)はLFR-1を選択して下さい。このメソッドでは85分の泳動で約700ベースの解析が可能です。
・泳動条件を変更したい場合にはEditにより編集してください。ただし、新たに設定した条件は必ずSave Asで別の名前で保存し、Defaultに上書きされることがないようにして下さい。
・サンプルが8サンプル以下の場合、キャピラリーの乾燥を防ぐためにサンプルプレートのブランクのウェルにはキットに入っているSample Loading Solutionまたはセパレーションバッファーを入れてください。また、バッファープレートのブランクのウェルにもセパレーションバッファーを入れるのを忘れないで下さい。
・解析条件において、Call Thresholdは0.6(コールされる塩基の正確性60%以下で「N」表示)に設定してありますので、変更しないで下さい。
・解析結果は各研究室ごとにデータベースを作製してその中に保存して下さい。データベースの容量が500MB以上になったら新しいデータベースを作製して結果を保存するようにして下さい。古いデータベースはMOあるいはCD-Rに保存した後、ハードディスクから消去するようにして下さい。
・新たにデータをMOに保存できるようにしました。MOを使用する際には、あらかじめMOの電源を入れてからパソコンを立ち上げるようにしてください。また、保存したデータをMacintoshiで開く場合には、230MB以下のMOディスクでのみ動作確認ができています。ご注意ください。