定量的PCR解析装置:ライトサイクラー(Roche)
設置場所:遺伝子実験施設4階大型機器室2
機器類利用料(半期):2,000円(学内)
従来のPCR法を用いた目的遺伝子の検出は、ノーザンハイブリダイゼーションやサザンハイブリダイゼーション等に比べて非常に高感度なので遺伝子の解析に広く用いられるようになったが、PCR反応後にゲル電気泳動で確認しなければならないという操作上の煩雑さや定量性に問題があった。これら問題を解決するために開発された方法がリアルタイムPCR法である。PCR反応溶液にあらかじめdsDNA特異的蛍光色素やFRET現象を用いた蛍光プローブを混合しておき、この蛍光値をPCR反応と同時に測定する。これによりリアルタイムに反応産物を検出することが可能となり、反応速度論に基づいた正確な定量解析ができるようになった。
本機は反応容器としてガラスキャピラリーを使用するため、高効率な熱移動が達成され、30~40サイクルを20~30分以内で行うことができる。また、ガラスなので蛍光測定用のキュベットとして最適であり、PCR反応中に蛍光強度をリアルタイムにモニタリングすることができる。蛍光フォーマットはSYBR Green I、ハイブリダイゼーションプローブ、TaqManプローブの3種類が使用可能である。また、ユニークなメルティングカーブ分析により、変異の検定や増幅産物の同定が可能である。
【仕様】
反応容器:外径1.5mmガラスキャピラリー
反応液量:10~20μL
蛍光の励起:励起波長470nm(ブルーLED)
検出チャンネル::530nm、640nm、710nm
サンプル数:32サンプル
データ解析用パソコン:Windows NT
記録メディア:ZIP
出力:インクジェットカラープリンター
【使用上の注意】
・使用記録簿に必要時項をご記入下さい。使用した蛍光フォーマットについても所定の場所に記入して下さい。
・アダプターについては保冷庫の中の1個についてはお貸しすることができますので必要な方は申し出て下さい。ただし、長期持ち出しはしないで下さい。
・キャピラリーに反応液を分注したあと、専用の遠心機を用いることによりキャピラリーの中に液を落とすことができますのでご利用下さい。