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ニュースゲノム編集技術を用いてマウス雄性不妊の原因遺伝子を同定
-男性不妊症の原因解明や動物の繁殖制御に期待-

2016.11.07

 静岡大学の與語圭一郎准教授は、東京大学の藤井渉助教および千葉大学の伊藤千鶴講師、年森清隆特任教授との共同研究により、マウスにおける雄性不妊の原因遺伝子としてSlc22a14を同定しました。
 與語准教授は、精子が形成される際に特異的に発現する遺伝子としてSlc22a14を発見していましたが、生殖における働きは不明でした。そこで、CRISPR/Cas9を用いたゲノム編集技術によりSlc22a14遺伝子を欠損したマウスを作製したところ、ほとんどの雄マウスが不妊となることが分かりました。このマウスでは、正常なマウスと同じ数の精子が作られていたものの、鞭毛に異常屈曲が生じるため、精子の運動能力が顕著に低下していました。
 また、同マウスの精子は卵との受精に必要な受精能獲得にも異常があり、これら精子機能の低下により雄性不妊となることが明らかになりました。
Slc22a14は細胞膜を介した物質輸送を行うSLCトランスポーターの1つです。SLCトランスポーターは生体内で重要な役割を果たしているものが多く、様々な疾患の原因遺伝子や創薬の標的因子として着目されています。Slc22a14遺伝子はヒトを含め多くの哺乳類にも存在しているため、将来的に男性不妊症の原因解明につながることが期待できるほか、Slc22a14の働きを阻害する薬を開発し、増えすぎた野生動物の繁殖制御に応用することも考えられます。

 本研究成果は平成28年11月4日に国際科学専門誌Scientific Reportsのオンライン版に掲載されました。


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