静岡大学 社会連携シーズ
動物の器官再生機構
動物の器官再生機構
キーワード
マウス、ラット、ナマコ 、消化管、再生、再生芽、幹細胞、遺伝子発現、シグナル伝達
研究内容
当研究室では、「動物の器官再生の仕組み」に興味を持ち、再生能力の高い動物・器官を対象として研究を進めています。主な研究内容は、ラットやマウスの肝臓の再生機構、および棘皮動物であるナマコの消化管、さらにはその「全身」の再生機構の解明です。
肝臓はその大半を手術で切除しても、残された部分の肝細胞等が増殖して数週間後には元の重量に戻ることがよく知られています。一方、ウィルス性肝炎やある種の薬を大量に服用した際などには、多くの肝細胞が死んでしまったり増殖できなくなってしまうことがあります。そのような場合には「肝前駆細胞」と呼ばれる特殊な細胞が増殖して肝臓の再生に寄与する、別の再生機構が働きます。私たちはこの後者の肝再生機構に注目し、肝前駆細胞の増殖・分化の制御機構の一端を明らかにしようとしています。肝前駆細胞で特異的に発現する遺伝子や、その細胞特性制御に関わるシグナル伝達系について解析を進めています。
もう一つ、ユニークな研究材料として、食用として知られているマナマコを用いています。マナマコは、外敵から攻撃を受けると消化管を自切してまるごと放出してしまいます。しかしその後、その失われた消化管を数週間のうちに完全に再生することができます。内臓器官を自切・放出し、それを完全に再生する能力は、多様な動物の中でも極めて稀なものです。ナマコは他にも全身の様々な組織・器官が高い再生能力を示し、当研究室独自の「全身再生実験系」を用いた研究では、再生時に増生してくる新規の幹細胞様細胞を発見しており、それら細胞で特異的に発現する遺伝子の解析を進めています。
社会連携に向けたアピールポイント
◆動物の器官再生の基礎研究を行っていますが、幹細胞や前駆細胞の制御に関わる遺伝子やシグナル系、生体分子を明らかにするとともに、その成果を再生医療等の応用研究にも繋げていきたいと考えています。
◆組織学的解析や各種遺伝子発現解析、細胞培養・組織培養を用いた解析、遺伝子工学的技術を用いた遺伝子改変細胞の作製と解析など、多岐にわたる解析を行っています。
◆マナマコに関しては、今後養殖にも取り組むとともに、生体成分・生理活性物質の分離と応用利用にも挑戦していきたいと考えています。
SDGs目標
年度
2026~
- 教員氏名
- 小池亨
- フリガナ
- コイケ/トオル
- 所属
- 学術院グローバル共創科学領域
- 職名
- 准教授
- 研究分野
-
- ライフサイエンス発生生物学
- ライフサイエンス水圏生命科学
- ライフサイエンス細胞生物学
- koike.toru@shizuoka.ac.jp