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静岡大学 社会連携シーズ

温泉メタンを活用した分散型エネルギーシステムの開発と社会実装

温泉メタンを活用した分散型エネルギーシステムの開発と社会実装

キーワード

非火山性温泉、未利用エネルギー、温暖化防止対策、カーボンニュートラル、地域防災拠点

研究内容

 静岡県中西部から紀伊半島南部、四国南部、九州南部、沖縄本島までの太平洋側の地域は、“付加体”と呼ばれる厚い堆積層(四万十帯)からなります。これらの堆積層の深部帯水層には、地熱によって温められた地下水(非火山性温泉)と天然ガス(温泉メタン)が大量に蓄えられています。さらに、北海道、秋田県、山形県、新潟県、東京都東部、千葉県といった地域も厚い堆積層からなり、それらの深部帯水層にも大量の地下水とメタンが蓄えられています。我々は、これらの堆積層からなる地域に構築された深度500~2,000mの温泉用掘削井を介して、温泉水および付随ガスを採取し、温泉水の分析、ガス分析、微生物群集の嫌気培養、遺伝子解析を行ってきました。
 その結果、(1)温泉ガスには高濃度のメタンが含まれていること、(2)温泉水には有機物を分解してH2とCO2を生成する水素発生型発酵細菌とH2とCO2からメタンを生成する水素資化性メタン生成菌が多く含まれていること、(3)これらの微生物群集が共生することによってメタンが生成されることを明らかにしました。
 我々は、温泉施設の大深度掘削井から大気放散されている温泉メタンを有効利用し、水・ガス・電気・熱を自給する分散型エネルギーシステムを社会実装してきました。さらに、静岡県内外の自治体および企業と連携して、災害時に地域防災拠点として高度利用できる分散型ライフライン自家供給システムの構築を進めています。

社会連携に向けたアピールポイント

特筆すべき研究ポイント
 再生可能エネルギーとして注目されている風力発電や太陽光発電は、季節や天候に左右されるという大きな欠点があります。一方、厚い堆積層の深部帯水層から湧出する地下水(非火山性温泉)及び天然ガス(温泉メタン)は季節によって変動することはなく、安定してエネルギー資源を回収・利用することができます。
 付加体は、台湾、インドネシア、トルコ、ギリシャ、ペルー、チリ、ニュージーランドといった国や地域においても分布を見ることができます。将来的には、付加体の深部帯水層に由来する非火山性温泉と温泉メタンを有効利用した分散型エネルギーシステムを海外移転することも可能です。

関連する特許
特許第6453386号、 PCT/JP2012/0075535、特許第7219977号、 PCT/JP2019/007354、 特願2020-052932

SDGs目標

年度

2026~

関連URL

http://kimura-lab.sci.shizuoka.ac.jp/top.html

教員氏名
木村浩之
フリガナ
キムラ/ヒロユキ
所属
学術院理学領域
職名
教授
研究分野
  • 自然科学一般地球生命科学
  • 環境・農学循環型社会システム
  • エネルギー地球資源工学、エネルギー学
e-mail
HP
https://tdb.shizuoka.ac.jp/RDB/public/Default2.aspx?id=10999