ふじのくにセルロース循環経済国際展示会にて静岡県産木材を使用した 「しずおかもくまる」を展示・デモ走行しました
静岡大学は10月24日、25日にふじさんめっせで開催された「ふじのくにセルロース循環経済国際展示会」に出展しました。
この展示会は、植物由来で環境に優しいセルロース素材を活用した製品開発を促進することを目的とした日本最大級の専門展示会であり、国内外の関連メーカーや応用製品開発企業、大学等研究機関など123社・団体が出展し、1,900人以上が参加しました。
当日は、本学・静岡県・トヨタ車体が連携して製作した、県産材由来のセルロース素材を内外装に取り入れたコンセプトカー「しずおかもくまる」を初めて披露するとともに、デモ走行を行い、多くの来場者の注目を集めました。
「しずおかもくまる」はトヨタ車体が生産する一人乗りEV「COMS(コムス)」をベースに植物材料「TABWD(タブウッド)」の技術を生かしています。「TABWD」はバイオプラスチックに木を加えた植物材料で、従来の部品より軽量化することができます。大気中の二酸化炭素を吸収・固定した樹木、特に間伐材を利用することで、二酸化炭素排出量を最大90%削減することができ、水平リサイクルが可能でサーキュラーエコノミーを実現する素材です。内装にも植物由来の部品を使い、林業や製紙業が盛んな静岡らしさが詰め込まれています。県産材の用途が広がることで、持続可能な森林資源の活用も期待できます。「しずおかもくまる」は今後、静岡県の公用車として使用し、各種イベントへ出展することにより、広くセルロース素材の認知度向上を図ります。
また、本学出展ブースでは、青木 憲治 准教授(グローバル共創科学部)と西村 拓也 特任教授(農学部)の研究紹介ポスター及び「セルロース系複合材料」を用いた鉢などを展示し、来場者から熱心な質問が寄せられました。「セルロース系複合材料」は草木の主成分であるセルロースとプラスチックを混ぜ合わせたカーボンニュートラルな材料であり、自動車や家電製品等の材料としての幅広い活用が期待されています。
本学は、キャンパス、研究・イノベーション、教育・人材育成、社会連携の4つの領域において、領域相互の連携・協働の下、カーボンニュートラルな社会を実現するための取組を迅速に進めていきます。