【理学部】 久保 篤史 講師 が10月27日(日) FMしみず「日曜ネイチャーランド」に出演しました
FMしみず「日曜ネイチャーランド」内の「生きるチカラ」のコーナー(午前11時30分頃~)には、毎週第4日曜日に静岡大学の研究者が出演し、パーソナリティのしなっちさんと、楽しく最新の研究等についてお話しています。
10月27日(日)は、理学部 久保 篤史 講師 がスタジオ生出演し、専門である「沿岸海域の物質循環」「ブルーカーボン」を中心にお話ししました。
■ 学生時代から研究されている「沿岸海域の物質循環」とは?
大気中の二酸化炭素(CO2)が増えていることが問題になっています。
二酸化炭素が、海からどれくらい出ているのか、逆に海がどのくらい吸収しているのかを評価するほか、吸収している場合はそれがどこに行くのか、吸収されたCO2が有機炭素になった後、有機炭素のままその場に残るのか、外洋域に流れていくのか、分解して、再びCO2となり大気に出ていくのかということを観測・解析しています。
■ ブルーカーボンって?
ブルーカーボンとは、2009年に国連環境計画が定義した言葉です。広い意味では海がCO2を吸収するということです。陸上で森林がCO2を吸収することをグリーンカーボンといいますが、それに対して海はブルーカーボンといわれています。
その中でも特にアマモ場、マングローブのような湿地帯の植物がCO2を多く取り込むので最近では浅いところの観測というのがよく行われています。水生植物はCO2を吸収して海の堆積物中に有機炭素を隔離します。
面積でいうと森林のほうが圧倒的に大きく、生物量としては陸のほうが多いですが、ブルーカーボン生態系は面積は小さいけど熱帯雨林と同じオーダーの有機炭素を貯留しているといわれています。
■ 最近の研究について
二酸化炭素のほか、温室効果ガスで、CO2に比べて28倍の温室効果があるといわれているメタンについて測定しています。海草のアマモは、代謝過程でメタンになりやすい物質を体外に出すので、意外と海草場からは大気へとメタンが出ると言われており、CO2とメタンを両方測り、正味でどれくらい吸収するのかを最近は研究しています。
そのほか東京湾の二酸化炭素についての研究や、愛犬についてなど、お話は広がりました。
次回の静岡大学の研究者の出演は11月24日(日)です。
静岡大学の研究者が第4日曜日11時30分~出演中!
■ 出演番組:
FMしみずマリンパル『日曜ネイチャーランド』
(毎週日曜10時~13時)
放送はサイマルラジオで全国どこからでもお聴きいただけます。
(同時放送のみ、アーカイブはございません)
ぜひお聞きください。