2024年度「産業イノベーション人材育成プログラム・シンポジウム」を開催しました

2024/12/05
学生の活躍

10月29日、浜松キャンパス 佐鳴会館にて「2024年度(第7期)産業イノベーション人材育成プログラム・シンポジウム」を開催しました。
会場では、学生・教職員・企業関係者等52名、オンラインでは9名が参加しました。

大学院総合科学技術研究科(工学専攻/情報学専攻)は、世界のモノづくり拠点としての役割を担っている浜松地域の企業と連携して、2018年度から「産業イノベーション人材育成プログラム」をスタートさせました。
プログラムの一科目である「産業イノベーション創造演習」では、産業界における現実の課題を教育の場に展開し、情報工学、機械工学、電気電子工学等の異なる専門分野をもつ学生がプロジェクトチームを結成して、多面的なアプローチによる問題解決手法を学びます。
本年度は、スズキ株式会社、ヤマハ発動機株式会社、エンケイ株式会社、JA遠州夢咲 から提供された課題の解決に取り組み、その成果をシンポジウムで発表しました。

日詰 一幸 学長の挨拶の後、株式会社ラーニングサイエンスの 舘野 修二 氏 が、「企業経営におけるイノベーションの成功要因と、イノベーションを産み出す人材育成のあり方」と題して基調講演を行いました。

次いで、同演習を履修した4チーム15名の学生達が、それぞれ
「スマホによるドラレコ新規層開拓」
「“ヘル”メットで“減る”重大事故 ~二輪車事故多発国におけるヘルメット着用促進ツール~」
「カーボンニュートラルに向けた工場エアの調査」
「生葉荷受業務の無人化および茶葉目視評価のAI代替」

について成果発表をし、活発な質疑応答が行われました。

各チームの発表ではミニチュアを使用した発表もあり、質疑応答では専門的な質問に加えて、
「海外に向けた取り組みを考える際、留学生に実際に話を聴いてみたか」
という大学だからこそ可能である質問や、
「企業では市場分析に関してはPEST分析を行うなどしているが、企業の方からそのような市場分析の方法は学んだか」
といった産業界ならではの質問もありました。
各チームに支援頂いた企業関係者からの学生の取り組みに対する評価は全般的に高く、企業の方々と協調性をもって取り組んでいる姿勢が見受けられました。

参加して様々な経験を得た学生からは、
「実際に企業の方と向き合うことで、アイディアの創出方法や研究とは異なりコスト面・他社製品との差別化も考慮に入れた工夫が必要であることを学んだ。」
「専門の異なる人とチームを組んで活動することで、チーム内で自分の専門知識をどう活かすか、チーム全体での考えや方向性をどうまとめるかを学んだ。」

などの感想が寄せられました。
多くの学生が大きな達成感を感じており、本プログラムでしか学べない貴重な経験を得ることが出来たと話しました。

企業の課題解決に向け、演習成果を発表する学生たち

企業の課題解決に向け、演習成果を発表する学生たち

JP / EN