【農学部】一家崇志准教授 がS-Wave『Sunday Nature』(7/20) に出演しました
エフエムしみず静岡(S-Wave)『Sunday Nature』の「Turn;Green」コーナー(午前8時頃~)には、毎週第3日曜日に静岡大学の研究者が出演し、パーソナリティのしなっちさんと、楽しく最新の研究等についてお話しています。
7月20日(日)は、農学部の一家 崇志 准教授 が出演。
専門である「植物栄養学」「植物分子遺伝学」などのほか「静岡大学農学部の魅力」、携わっている静大発ベンチャーの取り組みについてお話ししました。
■「植物栄養学」「植物分子遺伝学」を専門とし、お茶の研究に取り組む
植物の栄養素と成長の関係を考える「植物栄養学」や、分子生物学的手法による植物の新品種開発などに取り組む「植物分子遺伝学」を専門としています。着任以来、主にお茶の研究に取り組んでおり、静岡県の茶業を盛り上げるための研究や、世界的に日本茶を広めるための研究、環境に配慮したお茶の栽培方法の研究などを行っています。
■ 静岡大学農学部の魅力
日本一高い富士山から日本一深い駿河湾まである環境の中で、特徴的な作物や生物を題材にしながら、静岡の地の利を生かした研究をしています。農学=農業ととらえられがちですが、農学部では植物だけでなく、木材、森林、動物、食品、微生物、有機化学などとても幅広い分野の研究が行われており、特に応用研究に重点を置いています。
8月1日(金)にはオープンキャンパスが行われます。
農学部で行っている研究についても詳しく知ることができるチャンスですので、皆さんぜひお越しください。
■ 静岡は素材の宝庫!静岡県産素材を使ったクラフトジンの開発
静大発ベンチャー「Aoi Gin Craft Technology」を設立し、静岡の特産品を活かして世界に発信するためのクラフトジンの製造開発をしています。ジンはジュニパーベリーというヒノキ科の植物の実の抽出物を含む高濃度のお酒で、そこに様々な植物素材を加えることで独自の風味を作り出します。
同社では静岡の特産品であるわさび、山椒、清水産の高糖度キンカン「こんた」などを使って、まさに静岡の魅力を存分に詰め込んだ独自のジンを開発しています。データサイエンスによる分析力を武器に、地のものを使って醸し出される"テロノワール(産地特性)"を感じられる味を設計する取り組みを行っています。
2025年2月には酒造免許を取得し、静岡市内で金土日限定で提供を始めています。
■ ゼロエミッションを目指し植物素材を利活用
2つ目に、静大発ベンチャー企業「S-Bridges」にも参画しています。
S-Bridgesは、サーキュラーエコノミー(循環経済)の実現を目指す会社です。サーキュラーエコノミーとは、廃棄物を出さずに全ての資源を循環させる経済の仕組みで、ゼロエミッション(排出ゼロ)を目指します。
例えば、お茶の製造過程で出る、抽出が終わった後の茶殻を成分ごとに分離すれば、資源として再利用できます。タンパク質や繊維など成分全てを分離して様々な形で活用する「Cell Breaker System」という技術を持っています。この技術は茶殻だけでなく様々な植物残渣(未利用資源)に応用可能で、ニーズも高く全国から問い合わせがあります。将来的には、本格的な事業の海外展開を目指しています。
■ サーキュラーエコノミーを実現させるために
環境問題の解決を目的とした技術などを提供するグリーンテック市場での事業展開には、今まで持っている概念を180度変えるような視点が必要です。既存の考えにとらわれて「できない」と考えるのではなく、「できる」ためにはどうすればよいか、自分の意識も変えていくようにしていますね。
楽しい環境・エコ・自然科学の入門!
S-Wave『Sunday Nature』(日曜朝7:30~9:00)放送中!
静岡大学の研究者は、第3日曜日 朝8:00~出演!
次回の静岡大学の研究者の出演は、8月17日(日)です。
■ 出演番組: エフエムしみず静岡(S-Wave)『Sunday Nature』(毎週日曜 朝7:30~9:00)
放送はサイマルラジオで全国どこからでもお聴きいただけます。(同時放送のみ、アーカイブはございません)
ぜひお聞きください。