FM.Hi ゆうラジ!Radio魂内「静大スタイル」に 農学部 松本 和浩(まつもと かずひろ)准教授が出演しました

2019/01/17
ニュース

 FM Hi「ゆうラジ!Radio魂(76.9MH)」内の「静大スタイル」のコーナーは、本学の公認サークル団体「CUE-FM放送研究会」が司会を務め、毎週木曜日夕方5時23分から5時53分まで放送している番組です。この番組は、私たちが学ぶ静岡大学の先生をより身近に!をコンセプトに教員に隔月で出演いただいています。
 今回のゲストは、農学部 松本 和浩(まつもと かずひろ)准教授で、1月17日(木)に生出演いただきました。

 松本先生の専門は、「園芸学」。清水生まれ焼津市出身です。今回は、先生の研究内容から学生時代の話など、日頃大学では、聞くことのない内容にもお話いただきました。

【1.先生の専攻を教えてください。】
 園芸学が専門です。
 くだものや野菜、花などの園芸作物をうまく作れるように栽培方法の工夫に関する研究を行い、生産者が安定して生産できる体制を整えます。また、どのように加工したり販売したりすれば消費者に喜んでもらえるのかその工夫の研究も行います。
 そのような研究を通して、生産者、消費者共に元気になり地域コミュニティが活性化すればいいと思っています。


【2.具体的な研究内容を教えてください。】
 大学時代を過ごした鳥取ではナシの研究を、そのあと赴任した青森ではリンゴの研究をと地域の特産物に関する研究をしています。
 静岡に来て2年が経ちました。静岡は生産する農産物や食品加工品の品目数が日本一です。ですからいろんなものに挑戦しています。パパイヤ、ユズ、未熟ミカン(青ミカン)、ブルーベリーなどなどです。
 青森では、皮だけでなく果肉が赤いリンゴを新たに育種し、それを普及する研究をしていました。6品種のリンゴを新たに品種登録したり、普及活動をしたりしています。

【3.研究におけるやりがい、また難しいところは何ですか?】
 私や私の研究に触れることで新たな人々がつながり、少しだけ社会が動き、幸せになることもあるのが研究のやりがいです。難しいところは、主として応用研究をしているため、研究成果が生産者等の生活と直結していて、影響が大きいことです。

【4.先生の研究が達成されると、どのようなことがわかるようになりますか?】
 これまで、食べられなかったような果物や野菜が食べられるようになります。
 例えば、包丁で切った後、中も赤いリンゴはなかなか食べた人は少ないと思います。

【5.先生が今の研究をするに至ったきっかけを教えてください。】
 大学院の時に砂漠緑化の研究をするために1年間イスラエルに留学し、そのときに、私の武器は日本の園芸技術を使った研究をすることだと思ったことです。

【6.先生は大学生の頃、どのような学生でしたか?】
 面白いと思ったことにはとりあえず挑戦してみる学生でした。また、旅行などで知らない土地に行って市場を見たり、遺跡を見たり地域の人々の生の生活を見るのが好きです。

【7. 先生が学生にお勧めしたい本を教えてください。】
鞍田崇 民藝のインティマシー「いとおしさ」をデザインする
明治大学出版会2015

【8. 学校ではどのような授業をされていますか?】
 新たな研究室のため座学の授業は少ないですが、知識を覚えるのではなく、考え、自分の問題として応用できる力を養えるようにすることを目指して授業をしています。「教えてもらう」とこに慣れ切った学生が多く、正解を探そうとしがちなのが残念ですが、もっと自由に、面白いことに挑戦していってほしいと思っています。

【9. 授業の際、先生が気をつけていることはありますか?】
 生産者や販売者など生の声を直接本人から聞けるような授業をしたいと思っています。私は、事例と学生をつなぐコーディネーター役をしたいなあと思っています。同じことは世の中ではなかなか起こらない。学生各自の目の前で起こる出来事に対応可能な実力を受けられたらと思っています。

【10. どのようなゼミを開講していますか?】
 英語や日本語の論文を読むのはもちろん、生産者のところや活動のサイト、美術館などにも足を運んで経験を積ませることを心掛けています。
 最初は大変そうですが、それぞれのやり方で出会いを楽しんでいるようにも思えます。

【11. 受験生にメッセージをお願いします。】
 自分がこうなりたいという夢に向かって努力し続ければいつか夢はかなうものなので、目の前にひとつひとつを精一杯こなしていくしかないと思います。4月からどのような生活が待っているのだろうという「未知」を不安で対応するのではなく、ワクワク感で対応すると面白いと思います。どんな結果になるにせよ、その時は来るのですから。

【12. 受験生にメッセージをお願いします。】
 大学に入ってから何を学びたいのか?自分は何を実現したいのか?という野望を持っている人が少なくなっている気がします。なれる自分になるのではなく、成りたい自分になるために少し背伸びをした夢を持っていてほしいものです。

【13. 一曲リクエストしてください!】

ゆず「with you」

最近、「HFF63」という名前の新しいリンゴを開発し、品種登録しました。
黄色い果皮でかわいらしいそのリンゴの愛称として「きみと」という名前を付けました。
黄色い実の友達で、みんなが自由に工夫して使ってほしいと思いと
「あなたとともに」成長できるリンゴでありたいと思い世界にも通用する名前を付けました。

きみと=with you

私の研究ポリシーにもつながるこの名前のうたが時々脳裏に流れます。

▲ラジオ収録の様子

▲ラジオ収録の様子

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