遺伝子組換え生物等の第二種使用等に関する不適切な事案について

2020/08/26
プレスリリース

 令和2年8月6日(木)13時50分頃、静岡大学農学部農学総合棟の研究室において、不活化処理(死滅させること)前の遺伝子組換え大腸菌を誤って実験室の流しに廃棄する不適切な事案が発生しました。

 今回の事案にかかる 実験は、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」第12条に定められている拡散防止措置を執るべきものであり、不活化処理を行ったうえで廃棄しなければならないものでした。

 静岡大学では事案発生後、農学総合棟の水道を停止し、本学の排水桝及び該当研究室の流しの排水口に次亜塩素酸ナトリウムを投入する対処を行い、培養検査により、排水桝に残存する当該大腸菌は不活化されたことを確認しました。

 今回廃棄してしまった遺伝子組換え大腸菌は遺伝子組換え実験に広く用いられているものであり、病原性はなく、特殊な培養条件下以外では生存率が低いものです。また、検証実験の結果、当該大腸菌は、塩素殺菌された水道水中での生存は難しく、排水桝に到達するまでに大部分が死滅していることを確認しました。 仮に一部の大腸菌が公共下水に流れてしまったとしても、最終的に 塩素処理で死滅されることから、当該大腸菌の環境中への排出はなく、生物多様性への影響はありません。

 今回の遺伝子組換え生物等に関する不適切な事案はあってはならないことであり、地域・社会のみなさまに深くお詫び申し上げるとともに、二度と起こさないよう再発防止に万全を期してまいります。

国立大学法人静岡大学長石 井  潔

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