狩野 芳伸 准教授(情報学部)とエイチームライフデザインの共同研究 「人工知能学会」で成果発表

2023/06/01
プレスリリース

狩野 芳伸 准教授(情報学部)と 株式会社エイチームライフデザインは、共著論文「Automatic Generation of Web Article Headings Text with Heading Hierarchy(見出し階層性を考慮したウェブ記事目次テキストの自動生成)」を、2023年度 人工知能学会全国大会(第37回)で成果発表します。

■「自然言語処理技術」研究開発の概要

【研究の目的】
インターネット上のメディアに掲載するための記事コンテンツの制作は、メディアを訪れた消費者に有益な情報を正しく伝え、適切なサービスの利用などを促す重要な役割を担っています。
さらに、記事を作成するうえでは、記載する内容の正しさや消費者の要求に対する網羅性が求められます。
加えて、作成した記事をより多くの人に読んでもらうため魅力ある内容にすることや、消費者が Google などの検索エンジンを経由してメディアの記事に到達しやすくする検索エンジン最適化と呼ばれる編集作業も必要です。
こうした作業には属人的なものも多く、制作の現場での負担となっています。
これらの課題解決に向けて、 自動化技術による負荷軽減や品質の一律化を目指すことが本研究の目的です。

【研究の結果】
記事コンテンツの制作においては、記事全体の構成をあらわす骨子と呼ばれる目次のような見出しの集合を作成し、その骨子に沿って本文や図表などを作成することで記事として仕上げていく手順が一般的な手法のひとつです。
GPTなどの一般的な文章生成モデルは、文章の一部分(特に冒頭部分)を入力としてその続きとなる文章を生成するため、骨子を構成する段階においてはこのようなモデルは利用しづらいという課題がありました。
本研究では、文章生成モデルの構築時に記事の見出しの階層性を加味して学習することで、記事の骨子に相当するような親子関係を持つ複数の見出しの連続を出力として得られるようになりました。

狩野 芳伸 准教授(情報学部 行動情報学科)

専門分野は日本語や英語など自然言語をコンピュータで扱う「自然言語処理」。
言語は人間の知能の中核であるという視点から人間の知能を探求する科学的な側面と、人間と協調する知的システムを作るという工学的な応用の両面から研究を進めており、企業との研究協力も多数推進しています。

申込み方法・問い合わせ先:

株式会社エイチーム 広報担当
E-mail:press[at]a-tm.co.jp
※[at]を@に変更してご利用ください。

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