藤枝フィールドで持続可能な食料生産に向けた研究を開始 -有機堆肥の機能性評価による新たな知見の創出を目指す-

2024/03/13
プレスリリース

静岡大学は、富士見工業株式会社(以下、富士見工業)より寄付を受け、本学藤枝フィールドにおいて堆肥を利用した持続可能な食料生産に向けた研究を開始しています。

【本プレスリリースのポイント】
・植物の根圏には多様な微生物が生息し、作物の成長を助ける有益な働きをしています。
・有機堆肥は、持続可能な食料生産の実現に向けて重要な農業資材ですが、土壌や植物に共生する微生物叢への効果についてのデータは限定的です。
・静岡大学は、富士見工業から寄付を受け、有機堆肥が作物の生育や共生微生物叢をどのように改善するか体系的に理解することを目指します。

富士見工業(静岡市駿河区富士見台、代表取締役:山本正信)は、創業78年、未利用資源を堆肥にすることで日本の農業の土作りに貢献しています。
「地力をデザインする富士見工業」をビジョンに掲げ、持続可能な農業への実現に向けて新技術、新商品開発に挑戦しています。

有機堆肥は、肥料としての働きだけでなく、土壌を柔らかくし土壌の微生物を増やす効果があると言われています。
しかし、有機堆肥が持つ「土壌改善効果」のうち、土壌や植物に共生する微生物叢への効果を裏付けるデータは限定的で、持続可能な食料生産を実現する上での課題となっています。

静岡大学は、植物の根圏や土壌に共生する微生物叢の群集構造を捉え、その機能を評価する研究を推進してきました。
有機堆肥の有用性に着目し、2023年4月から農学部附属施設である地域フィールド科学教育研究センター 藤枝フィールドにおいて、新たに基盤整備を行なった圃場を利用して堆肥の連用による土壌改善効果を検証する試験を開始しています。

問い合わせ先:

静岡大学農学部
農知創造研究所
准教授 橋本 将典
E-mail:hashimoto.masayoshi[at]shizuoka.ac.jp
※[at]を@に変更してご利用ください。

JP / EN