JAXAから感謝状をいただきました - X線分光撮像衛星(XRISM)プロジェクト -

2024/04/11
ニュース

X線分光撮像衛星XRISM(クリズム)の開発への貢献に対し、静岡大学が宇宙航空研究開発機構 (JAXA) から感謝状をいただきました。

XRISMは、JAXAの宇宙科学研究所 (ISAS) が開発したX線天文衛星です。
H-IIAロケットで2023年9月7日に種子島宇宙センターから打ち上げられました。
従来のX線天文衛星の数十倍のエネルギー分解能を持つX線マイクロカロリメータ Resolveと広視野撮像を行うX線CCDカメラXtendを搭載しています。
感謝状には2024年1月5日に公開されたXRISMの初観測画像(銀河団Abell 2319と超新星残骸N132D)が載せられています。
なお、XRISMプロジェクトには教育学部(理科教育)の 内山 秀樹 准教授 がサイエンスメンバーとして参画しています。

 ▲JAXAから届いた感謝状

▲JAXAから届いた感謝状

内山 秀樹 准教授 コメント
XRISM衛星が定常運用に移行し、本当に嬉しいです。学生への教育の合間を縫って、筑波宇宙センターでの試験や相模原の宇宙科学研究所での運用に参加してきた甲斐がありました。天の川銀河をX線で見ると、ぼんやりと光っています。これは数千万度の超高温ガス(プラズマ)が銀河に存在している証拠です。しかし、50年以上前の発見以来その起源は(銀河の中心に存在する巨大ブラックホールが加熱源として関与しているのではないかといった説はありますが)未だに明らかになっていません。私はこの超高温ガスの正体解明に大学院時代から取り組んできました。
XRISMに搭載されたResolveはこの超高温ガスの運動を初めて明らかにし、私も開発に関わったXtendは超高温ガスの銀河内での分布の広範囲に渡る情報をもたらしてくれる筈です。これらのXRISMのデータを使い、天の川銀河の超高温ガスの謎に迫れることに今からワクワクしています。これからXRISM衛星の色々な成果がどんどん出てくると思いますので、皆さんにも是非ご注目いただき、応援いただけると嬉しいです。

JP / EN