【人文社会科学部】サラングル マエリース 講師 がS-wave『Sunday Nature』(11/16) に出演しました

2025/12/08
メディア

エフエムしみず静岡(S-Wave)『Sunday Nature』のゲストコーナー(午前8時頃~)には、毎月第3日曜日に静岡大学の研究者が出演し、パーソナリティのしなっちさんと、最新の研究等について楽しくお話しています。

11月16日(日)は、人文社会科学部サラングル マエリース 講師 が出演。
言語における音の機能や体系を研究する「音韻論」のほか、日本語の音の特徴などについてお話ししました。

■言語の音のパターンを研究する「音韻論」を専門に研究

フランス出身で、高校生の時に第三外国語で日本語を専攻したことをきっかけに日本語や言語の研究に興味を持ちました。大学時代は、より深く学びたいと感じ、日本での交換留学も経験しています。

専門は「言語学」で、その中でも特に音の研究である「音韻論」という分野の研究に取り組んでいます。音韻論は、人間の言語の音の変化や、音の並び方のルールを研究する分野です。

例えば、英語の「brake」はbrと子音が続きますが、日本語では子音を二つ並べて発音することができず、「ブレーキ」のように母音を入れる必要があります。そういったルールを調べて言語の類型を作り、人間の言語の仕組みを理解しようと日々取り組んでいます。


■ 日本語の「連濁」

私は主に日本語の形態論、特に言葉の作り方と音の変化の関係に注目していて、中でも「複合語」を研究しています。
例えば「山」と「桜」を続けて発音する時に「ヤマザクラ」と濁点が付く現象である「連濁(れんだく)」を研究しています。しかし通常、「歌姫」は「ウタビメ」、「靴下」は「クツジタ」とは発音しません。一部では発音のルールが出来上がっていますが、まだ解明されていないルールもあり、難しさと面白さを感じていますね。

■日本語の難しさと面白さ

日本語で一番最初に難しいと感じたのは「漢字」です。中国語は一つの漢字に一つの発音しかないのですが、日本語は一つの漢字に多くの違う発音があり、初めは慣れるのに大変でした。ただ上級者になると、初めて見る言葉も漢字を見ればだいたい理解できるため、今は漢字のありがたみを感じています。

日本語の母音(あいうえお)は少ないと言われることがありますが、実際は少なくありません。世界の言語を見たとき、五つが平均的で、一番少ないのは二つか三つです。英語やフランス語はむしろ多い方で、フランス語は六〜七つ、英語も多めです。

日本語の音韻の特徴は、「方言が豊富」なことです。それぞれの方言で音の変化が違います。フランスは昔から一つの国だったため、言語がある程度統一されてしまって、方言が残っていないのです。
方言は、同じ言葉でも地域によってどこにアクセントを置くか全く違うので、かなり面白いと感じています。例えば東京方言では声が低くなる直前が高くなるという特徴があります。関西方言では単語が低く始まるか高く始まるかという「式」があり、鹿児島では最後が低いか高いかの2パターンしかないなど、地域によってアクセントの種類が全然違います。


■自然言語処理の研究を生成AIの利用に活かす

引き続き音韻論の研究を深めていきながら、もう一つの専門分野である「自然言語処理」の研究も進めていきたいですね。
自然言語処理とは、計算機を使って人間の言語を処理する分野です。特に生成AIが作った文章を、統語的複雑さでどれくらい人間が作った文章と違うのかを数値化するプロジェクトを進めています。これは高校の英語の授業などで模擬試験を作成する際に、生成AIを活用できるかどうかを検証するためのものです。

楽しい環境・エコ・自然科学の入門!
S-Wave『Sunday Nature』(日曜朝7:30~9:00)放送中!

静岡大学の研究者は、第3日曜日 朝8:00~出演!
次回の静岡大学の研究者の出演は、12月21日 (日)です。

■ 出演番組: エフエムしみず静岡(S-Wave)『Sunday Nature』(毎週日曜 朝7:30~9:00)



放送はサイマルラジオで全国どこからでもお聴きいただけます。(同時放送のみ、アーカイブはございません)


ぜひお聞きください。

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