【農学部】河岸 洋和 特別栄誉教授の日本農芸化学会「農芸化学技術賞」受賞が決定しました

2025/12/25
受賞・表彰(教員)

河岸 洋和 特別栄誉教授(農学部)の業績「フェアリー化合物AOHの化粧品原料としての実用化」について、公益財団法人日本農芸化学会から「農芸化学技術賞」を受賞することが決定しました。

1924年創立の日本農芸化学会は、生命、食糧、環境など農芸化学分野研究の進歩を図ることで科学技術や文化の発展に寄与し、人類の福祉の向上に資することを目的として活動しており、例年、農芸化学・バイオサイエンス・バイオテクノロジーなどの分野で功績を挙げた研究や事業等を表彰しています。

1968年から設置された歴史ある賞である「農芸化学技術賞」は、農芸化学分野において注目すべき技術的業績をあげた研究者に授与されるもので、その業績は実用的価値があることを要します。
河岸特別栄誉教授は、3月9日に同志社大学室町キャンパスで行われる授賞式・受賞者講演会に臨む予定です。

河岸特別栄誉教授は、2020年度に業績「高等菌類由来の生物活性物質に関する化学的研究」について、農芸化学の分野で学術上・産業上特に優秀な研究業績をおさめた研究者に授与される同学会の「日本農芸化学会賞」を受賞しており(当時の記事はこちら)、今回の「農芸化学技術賞双方を受賞した研究者は史上初となります。

なお河岸特別栄誉教授は、2016年に、日本の農学研究者間における最高の栄誉である「日本農学賞」も受賞しています。


【研究業績】フェアリー化合物 AOHの化粧品原料としての実用化

フェアリー化合物 AOH(Aza-Oxohypoxanthine)は、2010年に河岸特別栄誉教授が、フェアリーリング(芝生の中にリング状にキノコが生える現象)を形成するキノコの一種であるコムラサキシメジの培養液から発見した天然有機化合物の一種です。植物の成長促進作用に加えて、恒常性の維持や環境ストレス耐性を高める効果も有していることが明らかになっています。

AOHは皮膚細胞の増殖を促し、皮膚バリア機能を強化・改善する効果が臨床試験で確認されており、ターンオーバー促進やヒアルロン酸産生促進といったレチノール様効果も示されています。
米などの食用植物にも含まれる安全な成分で、微生物酵素を活用した製造技術と水溶化に成功し、化粧品原料として2022年10月から世界初の実用化が開始されました。

現在も有効性に関する研究が継続中で、機能性化粧品原料として、幅広い製品への応用が進められています。

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