磁性ナノ粒子の構造最適化や磁場への応答解析を目指す
磁性ナノ粒子はナノ(10-9)メートルオーダーのサイズを持つ、磁気を帯びた粒子です。磁場を照射することで発熱や磁気に由来する信号検出が可能になるため、がん温熱治療や磁性ナノ粒子をマーカーとしたがん診断への応用が研究されています。
例えば、磁性ナノ粒子を体内に投与してがん患部に送り、外部から交流磁場を加えて磁性ナノ粒子を発熱させることで、患部局所でのがん温熱治療を実現できます。この手法は、抗がん剤のような副作用や手術による身体的負担が少ない、極めて低侵襲な治療法です。
また、磁性ナノ粒子と磁場による診断と治療を同時に実現することで、がんの早期発見と早期治療が期待されます。