作物の品質やストレスを正確に評価するには?
おいしい野菜を作るにはどうしたらよいでしょうか?いろいろな方法があると思います。逆説的ですが、適度なストレスを与えておいしくするというのも1つの手です。これは食べる側の人間にとって好ましいことですが、作物にとっては苦痛であり、収量の低下、時には枯死に至ることもあります。よって、バランスの取れたストレスの強さやタイミングといった精緻なコントロールが必要とされます。
しかし、作物の品質やストレスを正確に評価するためには、高価な薬品や計測機械を使用して成分を分析する必要があり、さらに、生育している状態を保ったまま植物をモニタリングすることは容易ではありません。
植物は成分やストレスによって、光の反射パターンが変化し、また、構造が変われば散乱特性にも変化が現れます。ここに着目したのがリモートセンシング技術です。私たちは本技術のメリットを最大限に発揮するために機械学習を活用し、そうした変化の抽出や、モノクロ画像のカラー化、粗い画像の高分解能化のための研究を行っています。