空間の幾何学的性質は、確率過程の長時間挙動にどう影響するのか
自然現象や社会現象の中には不規則的に見えるものが多くありますが、中には隠れた規則性が潜んでいることがあり、数学的に分析できる場合があります。そうした分析を動機の一つとして発展したものが確率論や統計学といった分野です。
これまでに、パーコレーションなどのフラクタル的で複雑な空間上での確率過程、特にランダムウォーク(1粒子のランダムな動きの時間発展)の大偏差原理や訪問点の個数の長時間挙動に取り組んできました。
また、コーシー分布について、そのパラメーターの推定やダイバージェンスと呼ばれる分布の間の距離に相当するものを研究しました。コーシー分布は裾の重い分布であり、正規分布とは異なって平均や分散が存在しないため解析が困難ですが、応用上は重要です。