佐藤 正志 (SATO Masashi) 政治地理学・経済地理学・地方自治

地理学の視点から地方自治や地域経済の課題解決へ

第6期 静岡大学若手重点研究者

政治地理学・経済地理学・地方自治

佐藤 正志

SATO Masashi

地方圏の生活や産業を支えるローカル・ガバナンス

1982年5月生まれ、2010年東京大学大学院博士課程修了(博士(学術))、2013年静岡大学教育学部講師、2016年静岡大学教育学部准教授、2025年より第6期若手重点研究者

Chapter01

人文地理学の分野から地方圏の公共サービスや産業のあり方を研究


地方圏では、人口減少や少子高齢化が進む中で、人々が暮らし続けていくための生活基盤や産業のあり方を考えていくことが喫緊の課題です。こうした課題に取り組む上では、それぞれの地域が置かれた社会や経済の状況に関する理解が大変重要になっています。
私は主に人文地理学を専門にしながら、大きく①地方圏での生活を支える公共サービスのあり方、②地方圏での産業をめぐる政策的支援をテーマに研究しています。いずれのテーマでも、地域における様々な性格をもった組織間での協議、交渉や連携などを捉える、ローカル・ガバナンスという概念を軸に据えています。

Chapter02

ローカル・ガバナンスという概念を軸にした研究

①については、地方圏を中心に公共サービスの提供や維持を誰がどのように担っているのかを、地方自治体や民間企業、非営利組織、住民団体といった様々な組織の特徴的な活動や相互関係に着目しながら研究しています。最近では、生活を支える公共施設の管理や維持のあり方についても研究を進めています。
②については、県内の自治体を中心に、新たな産業の育成や技術・製品の開発、イノベーションをどのように興すのか、企業だけでなく地方自治体や様々な機関が果たす役割やその難しさに着目して検討しています。

Chapter03

地理学とは「その地域で起きている現象を理論的に説明する」学問です

高校までの学習から、地理学は地名や地形、特産物などを覚えるイメージを持たれる方も多いと思います。
しかし、大学での地理学では地表面で起きている様々な現象(「地」)を、様々な背景や要因を踏まえて理屈をもって説明していく(「理」)という性格が前面に出されます。その説明を考えることが地理学の難しさでもあり、面白さでもあります。
私は地理学の中でも、主に地方自治や地域政策に関心を持って日々研究を行っています。地方自治と聞くと、役所や役場の仕事では?と思われる方も多いかと思います。しかし、地方自治は行政機関だけでなく様々な主体によって担われるものですし、何よりそこに暮らす人々の営みや様々な組織の活動が大きく反映されています。地域による地方自治の違いを理解するだけでなく、私たち自身がどのように地域の運営を考えていくかが、地理学から地方自治や地域政策を取り上げる意義だと考えています。

[写真]佐藤 正志 (SATO Masashi)

第6期 静岡大学若手重点研究者